aptemis ZAKKURI movie

ざっくりと映画の感想や記録

The last five years

先日、またまたミュージカル映画観てきました( ̄▽ ̄)

 

[ざっくりSTORY]

ニューヨークで出会ってから別れるカップルのお話。女性は別れから出会いへ向かって、男性は出会いから別れへ向かって、それぞれの時間軸で話が進んでいく。

 

うん、ほんまにSTORY的にはこれだけです。少し肉付けすると、女性は舞台女優を目指すがなかなか芽が出ず、男性は小説家としてトントン拍子に成功していくので二人がすれ違っていくのです。

この前観た「イン・トゥ・ザ・ウッド」もミュージカルの中では地味めだったと書いたのですが、この作品はもっと地味ですwもっと言うと元ネタの舞台版はもっと地味かと(^_^;)二人だけしか出てこないし、現代設定でシンプルなセットに衣装なので華やかさはほぼないです。逆に言うと役者の技量が半端なく出ます!そして曲がとてもいいです( ̄▽ ̄)

ラブストーリーなのに2人の熱いデュエット曲や、ミュージカルらしいダンスナンバーもほぼなく、唯一のダンスナンバーも一曲で稽古場シーンなのでそんなに華やかでもないという…w

お互いが相手のことを想って唄いあっていく感じなのです。その切なさったらない!別れると分かっていて、それぞれの幸せな想いを聴いていくのは切なさすぎる(>_<)

ちょうど私も旦那と出会って5年、結婚して5年経ったところなのでいろいろと思い返してしまいました。やはり女性側目線で感情移入して「わかる!わかる!その気持ち私もあった!」とかなり共感してましたw彼女を励ますシーンなどは凄い感動したけど、どんなに想っていようが寂しいだろうが浮気は許せないなぁと。

この作品は既婚したことがあるか、していないかでだいぶ感じ方が違うような気がします。どっちが悪いとかでなく、しょうがないと思う、リアルなSTORYです。演出やカット割もミュージカル要素とリアル感をうまく融合するように工夫されててグッときました。スッと心の中に入ってくる感じ。スマートでオシャレだなぁと思ってたら「P.Sアイラブユー」の監督でした!旦那が大好きで一緒に観て号泣した作品だったので、なんか縁を感じたw

動画でオリジナルキャストバージョンも観ましたが、演出やセットがシンプルなのでよく映画にできたなとw二人だけが浮き彫りになっているので、映画にするとリアルなシーンに役者が埋れたりチープになったりしそうです。そういう意味でもうまく現代と馴染ませて2人の空気感を出してるなぁと思いました。


女性のキャシー役には「イン・トゥ・ザ・ウッド」でシンデレラ役をされていたアナ・ケンドリック。男性ジェイミー役はジェレミー・ジョーダンという舞台からの実力派の二人なので、さすが!というキャスティングでした。二人ともトニー賞ノミネートされてますし!

曲はいいけど難しいので歌い上げる上にしっかり演技で表現しなければならないのです。ミュージカルを勉強している時「歌おうと思うな。セリフのように、喋るように演技しながら音に合わせなさい。」とよく言われましたが、まさにこの作品は喋るように唄ってはります。ある意味ずっと一人芝居wシリアスの中にも笑いどころがチョロチョロあって、とある役者を軽くディスってたりするのですが、その演出が面白くてオシャレでさすがブロードウェイ作品と思いました。

 


舞台の初演はコメディもシリアスも好評なシェリー・レネ・スコットがキャシーを演じ、ノーバート・レオ・バッツがジェイミー役でしたが、ブロードウェイでは大人気の二人が共演とはなんとも豪華!

シェリーはとても綺麗な伸びやかな歌声とコメディのギャップがとても魅力的(≧∇≦)彼女に会うため、観ていないのに「リトル・マーメイド」の楽屋待ちして所属していた劇団メンバーと一緒に写真撮りましたw悪い魔女役されてたのですw映画ではオーディションの審査員でチョロっと出演されてました!これ気づいている人いるのか?!と思ってパンフレット読んでたら、同じシーンでピアノ弾いてる方が作曲者だったwそんな粋なサービス、素敵やん( ̄▽ ̄)

ちなみに動画ではすごいお客さん笑わせてます。映画観る限りではそんなに笑うポイントあったかな…と思うほど。こういう時に英語力の無さに絶望しますw

そしてノーバートはこの作品で圧巻だったと素晴らしい評価を受けています。甘い歌声だけでなく、役を理解しきっての演技力に賞賛の声をよく聞きます。「ウィキッド」の王子役オリジナルキャストとしても有名です。ミュージカルだけでなくストレートプレイなどもブロードウェイで出演されてます。

動画で「なるほど!」と彼の細かな演技に感動しました。言葉分からなくてもめちゃ伝わってくる!

 


映画の2人の役者さんも良かったけど、やっぱオリジナルは凄いなあと。

CDどっちで買おうかと悩んでましたが、圧倒的にオリジナルキャスト版ですね!

まあ、どっちでも曲がいいので是非聴いてみて欲しいです。一番好きな曲は一曲目の「Still Hurting」という別れから始まるキャシーの曲。そして「Goodbye Until Tomorrow」はお互いの時間軸が重なったシーンで唄われる曲。キャシーは明日までグッバイと2人のワクワク感を唄い、ジェイミーは永遠のグッバイと唄い、2人の温度差をうまく表現しているので面白い曲だと思います。

典型的ミュージカルが好きな人は賺された感じがするかもしれないです。いろいろなミュージカルを観た後に観ると、斬新で楽しめる、大人なミュージカルと言えるでしょう。

ラスト5イヤーズ

ラスト5イヤーズ